魚絵師 内田進
伊豆ライフスタイル
「魚絵師内田進が描く魚たちは、生きていなければならない。」
東京から東伊豆の伊東に戻り22年が経過した。海、山、川、湖が家から直ぐ近くという、魚を描くにはこの上ない豊かな自然に囲まれた理想的な処で、四季の移ろいを肌で感じながら、著作活動を続けている。
一匹一匹の魚の生命観、躍動感、生きている魚のその瞬間を、どうすれば表現出来るか、魚を写真通りに描いたのでは、ただの「写し絵」にしか過ぎず、それは美大生でも描けるレベルだ。であるからこそ「釣る、視る、触る」と言う現場主義の大切さを日頃から深く認識している。
人間を語る時、人品、人格という言い方があるが、それを魚に当てはめれば、魚品、魚格と言うことになる。そう、描こうとする魚を擬人化することで、それまで観えてこなかった何かの存在に気が付く様になった。
例えば、若いヤマメなのか老成したヤマメなのか、雄なのか、雌なのか、同じヤマメでも彼たちの「人生」の、その時の、その瞬間を絵に表現できれば、と感じている。
内田 進(うちだ すすむ)
静岡県生まれ。少年期を伊東市新井の漁師町で過ごす。 日本大学芸術学部美術学科デザイン科卒業後、広告代理店ADKを経てフリーに。
日本における魚イラストレーションの分野を開拓し、多くの釣り関係会社や、出版社の魚イラストを制作。アメリカ・モンタナ州にあるフライフィッシング博物館に、日本人として唯一作品が所蔵されている。
ライフワークとして魚のイラストを制作する他、デパートや映画のポスターなど数多くの広告、エディトリアルイラストも制作。
東京・お台場の都市開発完成予想イラスト、恵比寿ガーデンプレイス完成予想イラストなど、都市開発計画のイラストも手がける。